介護施設への入居は、見学後すぐに決まるわけではありません。
実際には、本人面談や情報共有、受け入れ準備など、さまざまな確認を行いながら進んでいきます。
私が勤務していた介護付き有料老人ホームでも、入居までにはいくつかの段階がありました。
この記事では、介護施設入居までの一般的な流れや、入居前に家族が準備することについて、実体験をもとにご紹介します。
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まずは全体の流れ
| 流れ | 内容 |
|---|---|
| ① 見学・相談 | 施設の雰囲気や料金、空室状況などを確認 |
| ② 情報収集 | ケアマネジャーや病院から本人の情報を共有 |
| ③ 本人面談 | 身体状況や生活環境を確認 |
| ④ 入居判定会議 | 情報を元に、受け入れ検討の会議 |
| ⑤ 情報共有 | 全スタッフに情報提供 |
| ⑥ 入居準備 | 持ち物の記名、安全な家具等の準備 |
| ⑦ 契約・入居開始 | 施設での生活スタート |
見学・相談
まずは施設を見学し、料金や空室状況、生活の様子などを確認します。
「まだ迷っている段階だけど話を聞きたい」という方も多く、まずは相談だけというケースもありました。

実際に施設を見ることで、
- 利用者さんの雰囲気
- スタッフの対応
- 建物の広さ
- においや清潔感
なども分かりやすくなります。
👉️ 施設見学で確認したいポイントはこちらで詳しく解説しています
ケアマネジャーや病院から情報収集
面会に来られた家族の了解を得て、
本人の状態を把握するため、担当ケアマネジャーや病院の看護師さんなどから情報をいただきます。
- 介護度
- 認知症の状況
- 身体状況
- 医療処置の有無
- 食事や排泄の状況
- 転倒リスク
- 通所している場合は、デイサービスでの様子
- 家族の関わり方 等
入院中の方の場合は、病院の相談員さんと連携することもありました。
本人面談・生活環境の確認
自宅で生活している方はご自宅へ、入院中の方は病院へ伺い、ご本人と面談を行います。
実際の歩き方や立ち上がり動作、表情、生活環境などを確認し、
「施設で安全に生活できそうか」
「どのような支援が必要か」
を確認していました。

受診関係についても伺いました。
- 現病歴
- 現在受診している病院
- 定期受診の有無や受診頻度
- 通院方法
私が勤務していた施設では、協力医療機関以外を受診する場合、送迎費をいただいて対応していました。
受診先や送迎対応は施設によって異なるため、事前確認が大切だと思います。
👉️「受診先が変わるかもしれない?」こちらの記事の中で詳しく解説しています
施設内で情報共有
面談内容等をもとに資料を作成し、入居判定会議。スタッフ間で情報共有を行います。
必要な介助量や注意点などを整理し、受け入れ準備を進めていました。
入居準備
入居する方の準備
入居が決まると、ご家族にも準備をお願いしていました。
持ち物の記名
特にお願いしていたのは、持ち物への記名です。
衣類や日用品は似たものが多いため、名前がないと分からなくなってしまうことがありました。

衣類や持ち物への名前付けが大変な時、特に靴下の名前付けは書きにくいことが多いです。
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施設によって持ち込みルールが異なることも
私が勤務していた施設では、安全面や管理面の理由から、持ち込みをご遠慮いただく物もありました。
例えば、
- キャスター付きの椅子
- 背もたれやひじ掛けのない椅子
- 不安定な家具
- 陶器のコップ
- 割れやすい置物
- かかとのないシューズ
などです。
▼施設で履くかかとのあるシューズはこちらがおすすめです。
特にキャスター付きの椅子は、立ち上がる際に椅子が動き、転倒リスクにつながることがあります。
また、陶器のコップや置物は、落として割れてしまうとケガにつながる可能性があるため、ご遠慮いただいていました。
そのため、
- 軽い素材
- 割れにくい物
- 安全性の高い家具
- かかとのあるシューズ
などをお願いしていました。
👉️おすすめの履きやすい靴について、こちらの記事の中で詳しく解説しています
刃物類や仏壇も施設によって対応が異なる
施設によっては、
- はさみ程度なら可能
- 包丁は本人の状態によって判断
としている場合もあります。

認知症の症状や安全面を考慮し、個別に判断していました。
仏壇等その他の持ち込みは確認を
小さめの仏壇(電池式の線香とろうそく使用必須)などを持ち込める施設もあります。
慣れ親しんだ物があることで、安心される利用者さんも多かったです。
ただし、
- スペース
- 安全面
- 火気使用ルール
などの理由から、持ち込み可否は施設ごとに異なります。
さらに、
- 指定のオムツがあるか
- 持ち込み可能な家具のサイズ
- 持ち物の記名方法
など、細かなルールが違うこともあるため、事前確認がおすすめです。
施設の受け入れ準備
居室の場所も状態に合わせて検討
私が勤務していた施設では、入居される方の状態に合わせて、どの部屋が安心して過ごしやすいかも検討していました。
例えば、
- スタッフがいる談話室の近くが安心な方
- 少し静かな場所の方が落ち着ける方
など、それぞれ違いがあります。
そのため、
「歩行状態」
「認知症の症状」
「夜間の不安の強さ」
なども考慮しながら、居室を決めていました。
また、状況によっては、すでに入居されている方に別のお部屋へ移動をお願いすることもありました。
できるだけ皆さんが安全に、安心して生活できるよう調整していた形です。
福祉用具の準備
施設側では、必要な福祉用具の準備も行っていました。
- 歩行器
- 車椅子 等
など、本人の状態に合わせて確認していました。
ご家族が購入されたシルバーカーなどを持ち込まれる場合も、安全性を確認していました。
自宅で使いやすかった物でも、
- 広い施設内での移動
- 他利用者さんとのすれ違い
- 歩行状態の変化
などによって、使いにくい場合もあるためです。
そのため、施設環境でも安全に使用できるかを確認しながら対応していました。

👉️履きやすい靴とシルバーカーの選び方について、こちらで詳しく解説しています
契約及び 入居開始
契約や準備が整うと、いよいよ施設での生活が始まります。
入居当日は、ご本人もご家族も不安や緊張が強いことが多く、スタッフもできるだけ安心していただけるよう対応していました。
環境が変わることで戸惑う方もいますが、少しずつ新しい生活に慣れていく方も多かったです。
まとめ
介護施設への入居は、見学だけで決まるわけではなく、本人確認や情報共有、受け入れ準備などを行いながら進んでいきます。
また、施設によって持ち込みルールや準備する物も異なるため、事前確認がとても大切です。
これから施設入居を考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
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