介護用おむつには、リハビリパンツ・テープ式おむつ・尿取りパッドなど、さまざまな種類があります。
「どれを選べばいいの?」
「パッドは必要?」
「正しい当て方は?」
このような疑問を持つ方も多いでしょう。
私は介護福祉士として施設や訪問介護で働き、母の在宅介護も経験しました。
この記事では、テープ式おむつと尿取りパッドの基本的な当て方を解説するとともに、母の在宅介護で実際に行っていた方法もご紹介します。
一般的な考え方とは少し異なる部分もありますが、専門職と相談しながら行った在宅介護の実体験として、参考になれば幸いです。
🌸介護用おむつ・尿取りパッドを探している方へ
尿取りパッドには、昼用・夜用など吸収量の異なる商品があります。
尿量や交換回数など、ご本人の状態に合ったものを選びましょう。
介護用おむつの種類

おむつやパッドって、たくさん種類があって、
どれを選んだらいいのかしら

トイレやポータブルトイレを使う方はリハビリパンツ、
ベッドでおむつ交換をする方にはテープ式おむつ。
パッドは尿量によりサイズを選びましょう。
リハビリパンツ
- トイレやポータブルトイレを利用する人向け
- 必要に応じて尿取りパッドを併用することもある
テープ式おむつ
- ベッド上で交換する人向け
- 寝たきりや介助が必要な人に使用されることが多い
- 尿取りパッドと組み合わせることが多い
尿取りパッド
- 汚れたパッドだけ交換できる
- リハビリパンツやテープ式おむつ本体の交換回数を減らせるので経済的
- 昼用・夜用など吸収量の違う種類がある
タイプ別|おむつとパッドの組み合わせ
「介護のおむつ」といっても、組み合わせは一通りではありません。尿量の多さと、ご本人の状態によって、合うものが変わります。目安を表にしました。、
| 組み合わせ | 向いている状態の目安 |
|---|---|
| 布パンツ + パッド | 尿もれが少なく、トイレで排泄できる |
| リハビリパンツのみ | 自分で、または介助で上げ下げできる 失禁がみられ、布パンツでは不安な場合 ※認知症でパッドを外したり、トイレへ流してしまう可能性がある場合は、リハビリパンツのみで対応することもあります。 |
| リハビリパンツ + パッド | トイレを使用するが尿量が多く漏れが心配な場合 |
| テープ式 + パッド | 寝たきりなどで、ベッド上でおむつを交換する場合 |

夜間、尿量が多くトイレに間に合わない場合、
日中はリハビリパンツを使用し、
夜間はテープ式おむつを使用の方もいます。
正解は1つではありません。
今の状態に合っていても、体調や介護度が変われば見直していくものです。
たとえば認知症のある方は、パッドを外して流してしまうことがあるので、リハビリパンツ1枚だけのほうが安心なこともあります。
※おむつやパッドの選び方は、身体の状態や尿量、皮膚の状態などによって異なります。迷ったときはケアマネジャーや専門職に相談しましょう。
まずは基本|テープ式おむつとパッドの当て方
ベッド上でおむつ交換の場合、おむつとパッドは「アウター(テープ式おむつ)1枚+インナー(パッド)1枚」が原則です。
- おむつの立体ギャザーの内側にパッドをしっかり収めます。
- パッドには前後・上下の表示があるので、それに合わせて当てます。
- 尿の当たる位置は男女で違うので、男性は前側を意識、女性は中心からやや後ろを意識すると受け止めやすいです。
- おむつのテープはクロス止めにします。下のテープは斜め上に、上のテープは斜め下に留めると、体に沿ってフィットして漏れにくくなります。
まずはこの「1枚+1枚」が、いちばん基本の形です。
🌸おむつやパッドは、尿量や身体の状態に合わせて選ぶことが大切です。サイズや吸収量などを確認して選びましょう。
パッドの「重ね使い」が基本すすめられない理由
「漏れるからパッドを重ねよう」と思う方もいらっしゃいますが、パッドの重ね使いは、基本的にはすすめられません。理由は、ご本人にとってのデメリットが大きいからです。
- 蒸れやすく、かぶれの原因になる
- 厚みでごわついて不快、ご本人の動きを妨げる
- 圧が一か所にかかって床ずれ(褥瘡)につながることもある
- パッドの隙間から、かえって漏れやすくなる
パッドの裏には防水シートがあるので、重ねても下まで吸収が届かず、「吸収量が2倍」にもなりません。
ですから基本は、重ねるのではなく、その人に合ったサイズ・形のパッドを選ぶのが正解とされています。
パッド選びについては「高齢者の尿もれ対策|トイレットペーパーでは危険なことも」でも詳しくお話ししています。
でも、私は在宅で「3枚使い」をしていました
私自身の母の在宅介護のことです。
母は寝たきりで、私が一人で介護していました。
寝たきりの方の介護に必要な自宅介護でレンタルした電動ベッドについて、詳しく解説しています。
そんな中、訪問看護師さんと入浴スタッフさん(訪問入浴を利用していました)が、母の状態と私の介護負担を見て、ある方法を教えてくれました。
それが、テープ式おむつとパッドに加えて、小さめのパッドを蛇腹折り(アコーディオンのように折る)にして、いちばん上(陰部側)に当てる方法です。合計3種類を使っていました。

この方法の何が助かったかというと——排尿だけのときは、いちばん上の蛇腹折りパッド1枚を替えるだけでよかったこと。
母を横向きにする必要がなく、仰向けの姿勢のままサッと交換できました。母の体の負担も、私の腰の負担も軽く、いつもより時間もかかりませんでした。

男性の場合は、小さめのパッドを陰部に巻くように当て、
尿もれを防ぐ工夫をすることもあります。
🌸排泄介助に必要なおしりふき。トイレやポータブルトイレで使うときには、流せるタイプがおすすめです。
「間違い」ではなく「その人に合わせた判断」
基本的には、パッドは必要以上に重ねず、適切な大きさのパッドを選ぶことが推奨されています。
それでも在宅介護では、ご本人の状態や介護する人の負担などを考え、専門職が状況に合わせて工夫を提案することもあります。
私の母の場合も、訪問看護師さんや訪問入浴のスタッフさんが母の状態や私の介護状況を見たうえで勧めてくださった方法でした。
大切なのは、「基本を知ったうえで、その人に合った方法を専門職と一緒に考えること」だと思います。
基本のルールは、とても大切です。多くの人にとって、蒸れや床ずれを防ぐための大事な考え方だからです。
でも、在宅介護にはもう一つ大事なことがあります。それは、介護する人が、無理なく続けられること。介護する側が倒れてしまっては、在宅生活そのものが続けられません。
私の場合は、専門職が母の状態と私の状況を見たうえで、「この人にはこの方法が合う」と判断して勧めてくれたものでした。だから私は、あれは間違いではなく、そのときの母と私に合った選択だったと思っています。

母の在宅介護でパッドの蛇腹折りを教えてもらったとき、
「こんなにラクになるんだ!」と驚きました。
※この方法は、現在のケアでは推奨されない場合があります。ここでは、母の在宅介護で実際に行った経験として紹介します。
まとめ|正解は1つじゃない
- おむつとパッドの基本は「1枚+1枚」。重ね使いは、蒸れや床ずれの原因になるので基本的にはすすめられない
- でも在宅では、本人の状態と介護者の負担によって、専門職が別の方法を勧めることもある
- 大切なのは、自己流で重ねるのではなく、訪問看護師さんやケアマネさんに相談すること。
大切なのは、「基本はこう。でも、その人に合わせて変わることもある」ということ。正解は、いつも1つとは限りません。
この記事は、私自身の介護経験をもとにまとめています。おむつやパッドの選び方や当て方は、身体の状態や皮膚の状態によって異なります。迷ったときは、医師・看護師・ケアマネジャーなどの専門職に相談してください。
🌸排泄の介助は、訪問介護(身体介護)でヘルパーさんにお願いすることもできます。
🌸 着替えやおむつ交換をラクにする服については、「高齢者がラクに着られる衣類とは?」で詳しくお話ししています。
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