「最近、食事中によくむせる…」
「飲み込みに時間がかかる…」
デイサービスでは、食事前に口腔体操を行うことが多くあります。なかでも「パタカラ体操」は、口や舌を動かし、飲み込む力(嚥下機能)を維持するための大切な体操です。
加齢により飲み込みが難しくなると、食べ物や唾液が誤って気管に入る「誤嚥」が起こりやすくなり、誤嚥性肺炎につながることもあります。
この記事では、パタカラ体操の目的や効果、デイサービスでの実施例、誤嚥性肺炎を予防するための口腔ケアについて、介護職の視点からわかりやすく解説します。
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パタカラ体操とは?

パタカラ体操とは、「パ」「タ」「カ」「ラ」と発音しながら口や舌を動かす口腔体操です。
食事や会話に必要な筋肉を鍛え、飲み込む力(嚥下機能)の維持・向上を目的として行われます。
デイサービスでは、食事前の準備体操として取り入れている施設も多く、高齢者が安全に食事を楽しむための大切な取り組みの一つです。
パタカラ体操の意味
「パ」
唇をしっかり閉じる力を鍛えます。
「タ」
舌先を上あごにつける動きで、舌の動きを促します。
「カ」
舌の奥を動かし、飲み込むために必要な筋肉を鍛えます。
「ラ」
舌先を滑らかに動かし、発音や飲み込みをサポートします。
デイサービスではどのような口腔体操をしている?
デイサービスでは、昼食前に口腔体操を行うことがよくあります。
スタッフが前に立って利用者さんと一緒に行う施設もあれば、動画やYouTubeを活用しながら体操を行う施設もあります。
実際によく行われている口腔体操には次のようなものがあります。
- パタカラ体操
- 大きく口を開け閉めする運動
- 舌を前に出す運動
- 舌を左右に動かす運動
- 舌を口の中で回す運動
- 頬を膨らませる運動
- 深呼吸
- 発声練習
食事前に口や舌を動かしておくことで、飲み込みやすくなり、食事中のむせ込み予防につながります。

嚥下(えんげ)とは?
嚥下とは、食べ物や飲み物を口から食道を通して胃へ送り込む働きのことです。
年齢を重ねると、口や舌、のどの筋力が低下し、嚥下機能も衰えやすくなります。
次のような症状が見られる場合は、嚥下機能が低下している可能性があります。
- 食事中によくむせる
- 飲み込むのに時間がかかる
- 食べこぼしが増えた
- 食後に咳が出る
- 痰が絡みやすい
パタカラ体操は、このような嚥下機能の低下を予防するためにも役立つ体操です。
誤嚥(ごえん)と誤嚥性肺炎とは?
誤嚥とは、食べ物や飲み物、唾液などが誤って気管に入ってしまうことです。
高齢になると飲み込む力が弱くなり、気づかないうちに少量の唾液を誤嚥していることもあります。
誤嚥した際に口の中の細菌が肺へ入り、炎症を起こす病気が誤嚥性肺炎です。
高齢者の肺炎のなかでも多く見られ、重症化することもあるため注意が必要です。
パタカラ体操で口や舌の筋肉を動かし、飲み込む力を維持することは、誤嚥性肺炎の予防にもつながります。
食後の口腔ケアも大切

誤嚥性肺炎を予防するためには、パタカラ体操だけでなく、日頃の口腔ケアも欠かせません。
デイサービスでは、食後に歯磨きやうがい、入れ歯の洗浄を行い、口の中を清潔に保つ支援を行っています。
口腔内には多くの細菌が存在しているため、食べかすや汚れを放置すると細菌が増えやすくなります。
そのため、毎日の口腔ケアが誤嚥性肺炎予防の重要なポイントになります。

夕食後は、入れ歯洗浄剤に入れ歯を一晩つけて、
入れ歯の清潔を保てるようにします。
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寝たきりの方も口腔ケアは必要
寝たきりで口から食事を摂っていない方でも、口腔ケアはとても大切です。
唾液の分泌が少なくなると口の中が乾燥しやすくなり、細菌が増殖しやすい環境になります。
私の母が入院していた際には、病院で用意されていたケア用品セットの中に、口腔スポンジや保湿ジェルが入っていました。
👉️病院で用意されていたケア用品セット(CSセット)について、こちらの記事の中で解説しています。
- 口腔スポンジで汚れをやさしく取り除く
- 保湿ジェルで口の中の乾燥を防ぐ
- 唇の保湿を行う
- 必要に応じて吸引を行う など
食事をしていないから口腔ケアは不要というわけではありません。
寝たきりの方ほど口腔内を清潔に保つことが大切であり、誤嚥性肺炎予防につながります。

寝たきりでなくても、うがいが上手にできなくなった方も
口の中の水分や汚れを拭い取るために、スポンジは便利です。
👇️寝たきりの方や、うがいが上手にできない方に、口腔スポンジは必須です。
👉️誤嚥を防ぐための寝たきりの母の体験談はこちら
まとめ
パタカラ体操は、口や舌を動かすことで嚥下機能を維持し、誤嚥性肺炎の予防につながる口腔体操です。無理のない範囲で毎日続けることが大切です。
デイサービスでは食事前に実施されることが多く、スタッフが中心となって行う施設や動画を活用する施設もあります。
また、誤嚥性肺炎を予防するためには、パタカラ体操だけでなく、毎日の口腔ケアも欠かせません。
寝たきりで口から食事を摂っていない方でも、口腔スポンジや保湿ジェルを活用しながら口腔内を清潔に保つことが大切です。
口腔体操と口腔ケアを続けることで、食べる楽しみや健康維持につなげていきましょう。

むせることが多かったり、飲み込みに不安がある場合は、
医師や言語聴覚士(ST)など専門職に相談しましょう。
▶誤嚥を防ぐために口腔体操だけでなく、口腔ケアも必須です。入れ歯を使用されている方におすすめです👇️
▶うがいが上手にできなくなったな⋯と思ったら、スポンジを使って口腔内の清潔を保ちましょう👇️
👉️デイサービスで行われているレクリエーションについて、こちらの記事の中で解説しています。
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